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三田村日誌

(三田村日誌2012−1−26から転載)

昨日、今日と久しぶりに二日続けて植吉の仕事が休み。
といっても、今の時期、植木屋は仕事が少なく、やっていたのは下請けの屋上緑化の仕事です。屋上緑化と言えば聞こえはいいけど、実は苗を移植するまでの、防水工事やら枠組み作りやら土上げ作業やら…ほぼ土木作業が90%です。しかも、20日金曜日の雪の中、夕方の6時までだったり、24日火曜の積雪の中、朝7時半から苗の荷下ろし、そして裏階段を使っての荷上げ作業。しかもしかも、その前にその裏階段の除雪作業(日陰で凍ってる)など、など…。気の遠くなる、67才の体にはちょーきつい作業の連続─。
この休みには正直ホッとしております。

朝、コーヒーをいれるため、台所を出入りして二度も、かつてぶつかったことのない場所に、ヒジと足先をぶつけました。体がコチコチ。自分の意志と体が一致しません。老いるということはこういうことかと、心が泣いています。


気を取り直してさっちゃんの散歩。
今日の青山墓地は日当たりもよく気持ちいい。さっちゃんも今日は拾い食いもせず、お通じもよく絶好調。
黒柴の静ちゃんと近所ちゃん、そして雑種のちょー元気な2才前の太一くんとご対面。生理が終わったばかりの先週は太一くんが背後に回ると、ウーと吠えていたのに、今日は自分から太一くんのにおいを嗅いでいました。太一くんのママが、太一くんに「女心を掴むのは大変ね」と言っていて、思わず笑ってしまいました。


実は昨日『白菜』の初稿が上がり、第一回目の読み合わせを夜の7時から我が家でやりました。いろいろと足りないところもありましたが、基本的にまた素敵な舞台になる予感に充ちた台本でした。モトイさんと健蔵くんと10時半過ぎまで話し合い。30日に第二稿を提出してもらい、本格的に稽古を始めることに。
というのも、ボクが28,29日と映画の撮影があるからなのです。映画と言っても、東京フィルムセンターという津川雅彦さんがやっている映画俳優専門学校の、学校制作の自主制作作品。「クリスマスの夜に」という20分くらいの短編映画で、ボクの演じるホームレスと臣くんという小一の子どもとの心の交流を描いた作品です。作・監督はこの学校の7期生の小林耕造君24才、助監督が8期生の渡辺みずき君という方で、ちなみに今年は10期生の卒業でした。
今日の夜は二度目の衣裳合わせです。

そんなこんなで、セリフも覚えなければならないし、『白菜』の台本のことも考えなければならないし、DMも書かねばならないし、やらなければならないことが山積みなのですが、この2,3年のモットーである「目の前にあること、思いついたことはすぐやるべし」という命題に忠実に、さっちゃんの散歩から帰ってすぐ、雪や雨で汚れた革靴3足の手入れを入念に行いました。
G.T.の半長靴も見事に復活。思えばこの靴は、96年「砂漠の楽園」という宮澤章夫氏の作・演出でスズナリにて24回公演したときに購入したもの。大好きな靴でもう16年もお世話になっています。靴というのは、靴墨を塗り、油をくれてやりブラッシングして、さらにストッキングで磨いてやると、購入したときよりさらに美しくフィットします。
昔、神田の駅前でピザとコロッケの店をやっていたころ、駅前の靴磨きのおじさん(今、ボクはそれ以上にジジイになったけど)に教えてもらったのですが、革靴というものは手入れ次第で50年はもつと言われたことがきっかけで、今ではボクの休日の楽しみのひとつです。
明治座の楽屋にて 2005.5.
明治座 楽屋にて2005.5. 話はどんどん逸れますが…
さて、モットーに従い次は『里芋』で稽古用に使って汚れた茶色のズボンが、洗濯したままになって気になっていたので、アイロン掛け。─このアイロン掛けも実は大好きなのです。
これは二つの理由があります。
ひとつ。ボクの18才までは、日本の戦後(昭和19年生まれですから)そのものでとにかく貧しかったのです。しかも我が家は4人兄弟で父が結核になり、その間の10年以上は入院していました。そこで、末っ子のボクは学生服を一度も買ってもらったことがありません。すべて兄達がおじいさんのお下がりもらって着ていた、またそのお下がりを着ていました。
唯一、高校生になって母が黒のズボンを買ってくれました。嬉しくて毎日毎日寝押しをして、洗濯した後はこっそりアイロン(ストーブの上でコテを焼いて、布に包んでかける)をかけたものです。なぜこっそりかというと、兄達に“色気づきやがって”と言われたからです。
ふたつ目の理由は、村上春樹体験です。彼は堂々とYシャツにアイロンをかけたり、サンドウィッチを作ったり、スニーカーを洗ったりする主人公を書いてくれました。あれを読んだときの新鮮さは今も忘れられません。

…まあ、てなことで、アイロンも終わり、今日こそブログを更新しようと書き始めたわけですが、、本題に入る前にこんなに長くなってしまいました。今日書きたいのは“小劇場の入場料金について”なのですが、腹が減ってきたので、本題は後にします。
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