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アートと遊ぶ : 大宮盆栽美術館&盆栽村 (さいたま市・北区)

小さな巨木に日本人の美意識が凝縮されている

20年程前、ミラノ空港の雑誌売場で見た光景が忘れられません。青い目のビジネスマンたちが、各国語版の盆栽誌に群がり、熱心に立ち読みしていたのです。欧米でのBONSAIブームを目の当たりにした思いでした。最近では盆栽修行に来日するマニアが増え、著名な盆栽園で一番弟子に登り詰めた、紅毛碧眼の職人さんもいるそうです。

僕の盆栽初体験は、10年程前、市ヶ谷にあった高木盆栽美術館で、愛好家垂涎の的といわれる名品に触れたことです。でもそこは素人のあさはかさ、1メートルを優に超える大作に、「盆栽ってこんなに大きいの?」と驚き、「自然をこんなに矮小化していいものか?」と首をかしげてしまいました。

当時、高木盆栽美術館は、MSシュレッダーで知られた明光商会の社長であり、盆栽愛好家であった高木禮二氏の、日本一といわれたコレクションが公開され、評判を呼んでいまいた。しかし、2007年に明光商会が投資ファンドに買収され、また高木氏も死去したことから、残念ながら閉館に追い込まれました。

2010年春に開館した、さいたま市大宮盆栽美術館は、旧高木コレクションを引き継いだ、公立では初めての盆栽美術館です。室内展示場では床の間を背にした本格的な「座敷飾り」が、庭園では季節をいろどる名作40~50点が妍を競っています。
夏は松や真柏に目を奪われますが、秋には山もみじが色づき、枯れ枝に黄色い実をつけた花梨が見ごろを迎えるなど、四季を通じてバラエティ豊かな展示が楽しめます。

大宮盆栽美術館 ロビーから庭園を望む
大宮盆栽美術館:ロビーから中庭(盆栽庭園)を望む。

近くの盆栽村で自分好みの一鉢を探す

美術館の周辺には約10件の盆栽園があり、「大宮盆栽村」を形成しています。盆栽村は関東大震で被災した東京・千駄木の植木・盆栽職人たちが、広い土地を求めて移住してできたのだとか。大宮生まれの友人によると、子供のころは数十軒の盆栽園が軒を並べ、それは壮観だったそうです。

帰りがけに、3軒の盆栽園に立ち寄ってみました。どこも美術館と肩を並べるほどの大作を育てており圧巻でした。盆栽園では家庭用のミニ盆栽も販売しており、育て方や植え替えについて、親切にアドバスしてくれます。

僕は一鉢の盆栽も所有しておらず、ベランダ園芸もカミさん任せ。当ブログに登場する花木づくり名人たちの写真や文章に、ただ凄いなーと感心するばかりです。美しいものには棘がある。手を出すと怪我をする。それが僕の人生訓。盆栽も鑑賞だけに止めておきます。

大宮盆栽美術館&大宮盆栽村の情報は下記ホームページで。
http://www.bonsai-art-museum.jp/index.php

五葉松 日暮し 千代の松
大宮盆栽美術館 所蔵作品 
写真・左:五葉松「日暮し」 一日見ていても見飽きないところから名づけられた、我が国屈指の名作。
写真・右:五葉松「千代の松」 隆起した根張りが素晴らしと讃えられる高さ160cm・幅180cmを誇る同館最大級の作品。
(6組 林)
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コメント

[C1418] 「鉢木」

文字通り、鉢植えの木にまつわるお話。この鉢(ノ)木はいわゆる「盆栽」仕立てだったのでしょうか? 

それはともかく、先月末、「鉢木」(シテ加藤眞悟)が当市で上演されました。
おなじみのお話ですが、この度、零落の境涯においても最後まで手元に残していた秘蔵の鉢植え、「梅」「桜」「松」を旅僧のために次々と<切りくべて>一夜の暖と粟飯を供した佐野源左衛門常世とその妻のお話が、群馬高崎辺の佐野での事と知り(栃木県の佐野と思っていましたが)、あらためて雪の情景を身近に想像。ついでながら仕舞「船橋」(梅若万佐晴)も、やはり高崎佐野のお話で万葉集からの歌を引いてのものとか。(昨年は三世万三郎の仕舞とやはり加藤眞悟の「山姥」でしたが、今年で第七回を数えるという「いせさき能」で、さして移動の労なく、広く活躍されるこの方々の上演を引き続きたのしく学びつつ鑑賞出来ますなら幸せ。)

折から海外の盆栽ブーム、盆栽ビジネスについてのテレビ番組が先日放送され、ふとこちらの記事も思い出されましたところです。文芸作品、美術館、様々な展覧会のお写真付きご紹介、いつも楽しく拝見致します。有難うございます。9組小林
  • 2012-02-10 19:53
  • 小林
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